白髪が増えるのは苦労してるから?
若くして白髪が生えているお母さんなんかを見ると「あの人は苦労してるのよ、きっと」なんて言われたりしますよね。”苦労が多いと白髪が増える”というのは、昔から一般的なイメージとして確立しています。
でも、本当に苦労の量と白髪って関係あるのでしょうか?
20代で若白髪に悩み始めた私から言わせてもらうと、正直そこまで関係ないような……と。だって私は苦労なんて知らない25歳くらいの時から白髪が急増し始めましたし、今だって特にストレスなく生きています。
思うに、白髪が増える原因としては「苦労」よりももっと、「遺伝」や「生活習慣の乱れ」や「頭皮をケアを怠ってきた」などの原因の方が大きいと思います。
人によっては中学生や高校生の頃から白髪見えはじめる人もいますからね。それでは白髪の原因は苦労説が説明つきません。
でも、じゃあ苦労が白髪と全く関係ないのか? というとそうでもなくて、苦労によってストレス過多になると白髪を増やす要因にはなります。
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過剰なストレスは細胞を酸化させ、老化を早める
苦労が必ずしも白髪と直結するとは限りませんが、苦労によって過剰なストレスを抱え込むことは白髪の原因(の一つ)だと考えられています。
これはストレスが、
- 血行不良
- 体内の活性酸素の増加
- 栄養不足
という3つの悪影響を及ぼすからです。
それぞれ説明しましょう。
1. ストレスによる血行不良
そもそも髪の毛(黒髪)は、髪の毛を作る担当の「毛母細胞」と、髪の毛を黒くぬる原料であるメラニン色素を作る担当の「色素細胞(メラノサイト)」という2つの細胞が作っています。
- 【毛母細胞】
→ 毛髪を作る担当。メラノサイトから色素を受け取る。 - 【メラノサイト】
→ 色素を作る担当。作った色素を毛母細胞に渡す。
白髪が発生する原理を簡単に言うと、各毛根にいるこの2つの細胞のどちらか(あるいは両方)がうまく機能しなくなることで起こります。
これらの細胞を機能不全にする原因というのが、まず「血行不良」。ストレスが原因で陥ります。
人間は強いストレスを感じると、血管が萎縮して血液の流れが悪くなります。黒髪を作る細胞は血液が運んでくる栄養を源に働いているため、血管が萎縮して血行不良になることで栄養が運ばれなくなり、細胞が活動停止に陥ることがあります。つまり、これも白髪の原因です。
ヒトの身体は、限りある血液を”生命維持に重要な器官”から優先的に分配する仕組みがあります。頭皮というのはハゲても白髪になっても死にはしないため優先順位は限りなく低く、ただでさえ血液分配を後回しにされやすい(=血行不良になりやすい)場所なんです。
2.ストレスによる 活性酸素の増加
ストレスが蓄積すると、体内に「活性酸素」という厄介なヤツが急激に増えます。
活性酸素自体は普段の呼吸からも体内に取り込まれるもので、一定量ならば体内でウィルスと戦ってくれたりと必要不可欠なものでもあります。
しかし活性酸素は厄介なことに、”増えすぎ”てしまうと周囲の細胞をどんどん酸化させ始めるのです。つまり、ストレスにより活性酸素が増えすぎると、毛根の細胞を酸化(破壊)させてしまうのです。
活性酸素によりメラノサイトが錆びてしまうと、髪の黒い色素が作れなくなり、白髪のまま髪が生えてくるようになるわけですね。
もちろん、活性酸素が酸化させるのは髪の細胞(白髪)だけでなく、あらゆる細胞を酸化させます。これがいわゆる「老化現象」です。
体内の活性酸素は通常、加齢とともに徐々に増えていきます。そのため、加齢に伴って白髪になったり肌にハリがなくなったりするのは、自然な老化現象とも言えます。
しかし前述の通り、活性酸素は加齢だけでなく、過剰なストレスを抱えた際にも急増します。極度のストレスに陥ると一気に老けるのはこのためです。
例えば私なんかは、定期的に運動したり、サウナ通いすることで定期的にストレスを解消しています。サウナおすすめですよ。
白髪対策にサウナは超効果的では?ストレス解消と血行促進でリフレッシュ
3. ストレスによる暴飲暴食で栄養不足
現代人の苦労は、お金のなさからくるケースも多いです。お金がないということは、野菜や果物など栄養価の高い食材がなかなか賄えず、どうしても牛丼やマックやパスタなど炭水化物に偏りがちに。こうなると栄養不足は加速度的に悪化していきます。
また、ストレスは暴飲暴食を招きます。とくに20代〜30代の独身一人暮らしだと、自炊なんて安いパスタを大量に茹でるか、スーパーで半額の牛丼弁当買ってくるか、安い外食チェーンや牛丼屋で済ませる人が多いでしょう。
まさに炭水化物のオンパレードですよね。
髪の健康に必要不可欠な亜鉛や鉄分といった栄養素が不足しがちになるため、こうした乱れた食習慣が白髪化に拍車をかけているとも言えます。
白髪や髪に良い食べ物は下記記事にまとめているので、参考にしてください。
若白髪・白髪の予防対策に効く食べ物は?まずは食事の改善から!
白髪予防のサプリメントも記事にまとめているので、参考にしてください。
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30代後半であれば、白髪が増えはじめるのは「普通」
私のように20代半ばから白髪が急増し始めた人は、遺伝的な若白髪や不摂生を疑った方がいいですが、30代も半ばを過ぎている人は白髪が気になりだすのが普通です。
自然な老化現象として、白髪が生えはじめる平均年齢は35歳〜40歳程度と言われています。男性の方が女性より早い傾向があり、男性なら30代になれば過半数の人は少なからず白髪を持っているのではないでしょうか。
参考までに、ホットペッパービューティーのアンケート調査を見てみましょう。
白髪が気になり始めた年齢として、男性で37歳、女性で41歳が平均となっています。
平均値でこの結果を見ると、30歳を超えて白髪が気になりはじめるのは何も珍しいことではなく、自然な老化現象によるものと言えるのでは?
もちろん、ストレスや不摂生などが白髪化を早めている可能性は大いにあるでしょうが。
増え始めた白髪、どうすればいいの?
「白髪を黒髪に治したい!」というのが万人の希望ですが、残念ながら白髪は未だに完全に解明されておらず、100%確実な治療法というものはありません。
一般的に、一度白髪になった毛穴からは黒髪は生えてこない=つまり治らないというのが通説ではありますが、実際には白髪が黒髪に戻る例は確認されていますし、私も白髪の根元から黒髪が戻ってきた毛は何本も発見しています。
私も白髪を治したくて色々と調べたのですが、おそらく白髪には2種類あって、
- 自然な老化現象で生えた白髪(加齢・遺伝など)
- 急激な体調変化で生えた白髪(出産・過剰なストレスなど)
自然な老化現象によって白髪化した毛は、おそらくもう戻りません。一般的にはこちらのケースが圧倒的に多いので、一般論では「白髪は治らない」と言われているのかと。
一方で、急激な体調変化で白髪が増えた場合。例えば急激なストレスを受けたり、深刻な栄養不足、あるいは妊娠出産などのケースでは、体調回復とともに黒髪に戻るケースが多く見られます。
自然に生えてきた白髪なのか、急激な体調変化によって発生した白髪なのかによって、対策は変わってくるでしょう。
それぞれの場合の対策を考えてみます。
治った例もあり? 急激な体調変化で白髪が増えた場合の対策
主な要因
- 急激なストレス
- 深刻な栄養不足
- 妊娠・出産
悲劇に見舞われて過度なストレスを抱えたり、うつ病になったりするケース。また、食生活の偏りや慢性的な金欠によって安い牛丼やパスタのような炭水化物しか食べていないケース。
あるいは、女性であれば妊娠・出産という急激な体調変化により白髪が一気に増えることは多いです。しかし女性の声を聞いてみると、その後に身体が元通りになるにつれて白髪も消えていったという人が結構います。
関連記事妊娠中に白髪が増える4つの原因。出産後ちゃんと黒髪に治るの?
こうした急激な体調変化によるものの場合、髪を作る細胞(毛母細胞、メラノサイト)が完全に消失したわけではなく、一時的に機能停止しているだけであり、刺激(栄養補給など)を与えて機能が復活すれば再び黒髪の生成をはじめる……という説もあります。
毛髪化学研究所の資料でも「白髪が黒髪に生え戻る例」が載っています。
(出典:http://hair-ib.com/pdf/shiraga_12_8b.pdf)
また、「白髪サプリを飲み続けた効果」の記事でも書いていますが、私自身もちらほらと、白髪の根元から黒髪が生えてきた例を発見しています。
こういう一例もあるので、白髪を改善することを諦めてはいけないと感じています
この場合の対策としては、とにもかくにも体調悪化の原因を解消することに尽きます。
ストレスが原因ならストレス解消を、栄養不足が原因なら食生活の改善やサプリメントで栄養補給を、妊娠・出産はその後のケアを大切にしてしっかり身体を戻すことが大切です。
自然に生え始めた白髪については、白髪染めしか対策はない
遺伝、あるいは自然な老化現象で生え始めた白髪については、治らないと思って向き合った方がいいです。若返り薬がこの世に存在しないのと同様に、自然な老化現象に抗うことはできません。
この場合、対策はシンプルに白髪染めになります。
一番は美容室でプロに染めてもらうのがベストですが、早ければ半月〜1ヶ月程度で目立ちはじめる白髪です。そんなペースで美容室に通うお金はない人が多いでしょう。大半の人は、自宅でセルフ染めをするはずです。
自宅用の白髪染めを選ぶ際の注意点としては、安いと言う理由だけでチープな安物を使わないこと。
スーパーやドラッグストアに大量に並んでいる1000円以下の市販品は、多くが2剤式といって非常に刺激のつよい強力な薬剤が使われています。肌の弱い人だと、1回染めただけで頭皮が赤くかぶれたり、かゆみが出たりするレベル。
白髪染めは今後の長い人生で繰り返し使っていくものなので、刺激の強い安物を使っていると一瞬で頭皮が死にます。頭皮を痛めると、さらなる白髪を生むほか、白髪に止まらない様々な頭皮トラブルを起こすリスクもあります。
参考になる記事
私は一貫して、セルフで白髪染めするならカラートリートメントで染める派です。
100%天然無添加のカラートリートメントであれば、ダメージの原因となるアルカリ剤やジアミンが含まれていないので、頭皮を痛めるどころか、髪をケアしながら白髪染めできます。
詳細はこちら白髪染め種類と特徴、選び方|カラートリートメントがおすすめな理由。
頭皮に優しい100%天然のカラートリートメントは1本2000〜4000円くらいするので、市販の安い白毛染めに比べれば高級品です。しかし私は、今後生涯にわたって頭皮を労りたいなら多少のお金はケチらないと決めています。将来頭皮や髪が死ぬ方がよっぽど後悔しそうなので。
なので、これから自分で白髪染めするなら、商品は値段だけで決めない方がいいとアドバイスしておきます。
私が使ってきた中でおすすめできる無添加の白髪染めカラートリートメントについては、下記記事でまとめているので興味があれば参考にしてください。
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まとめ
「ストレス」というのは曖昧な概念であって明確な対策が難しいのですが、気持ちだけでもストレス解消できる方法を何か持っておくのは大事です。